現実世界が未来を超える時

2025年 日本で万博が開催されます。
私が、小学生3年に、Expo’70がありました。そこで見た光景は、そこに未来があったと思います。
動く歩道や、電気バス(小型でしたが)、携帯電話、そして、月の石、アポロ司令船や月着陸船、ソ連のソユーズなどを今での覚えています。あっ!リニアモーターカーの模型展示もありましたね。
今では、360°映像も驚きませんが、確か、みどり館とかで体験したように思います。ロボットもどこかで見たような気がします。
その時の印象が、自分に与えた影響はあったのだろと思っています。

さて、2025年、また、大阪で万博が開かれます。
今度の万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」ということで、未来社会がテーマということもあり、少し前から、人間だけでなくロボットやAI、メタバースといった技術が、これからの人間社会にどうのように係ることで、明るい未来になるのかを体験できるような話に期待していました。

詳しくは、万博サイトをご覧ください。

https://www.expo2025.or.jp

「期待していました」という意味

EXPO 2025にも是非、行ってみたいと思っています。
その反面、展示を企画され始め、いよいよ506日となた、今、会場準備の問題も色々話題になっていますが、私が見てみたかった、ロボットやメタバースといった展示が心配になってきました。

TanaKafeWorksを始める少し前、私が会社員の最後の2年くらいメタバースに興味を持ち、毎週メタバース空間での雑談を行いながら、アンドロイドなどのロボットが、これから暮らしに入ってくるのだろう。
それを見せてくれるのが、EXPO 2025 なのだと思っていました。

しかし、2022/11にChatGPTがリリースされ、ちょど1年が過ぎました。
この1年で、時代が変わってしまったような感覚があります。

それまでは、わからないことは、Net検索し、検索結果から情報を自分で解釈して、判断していましたが、今では、ChatGPTに聞きたい事をストレートに質問して、回答を得て、回答に信頼性がなさそうな場合に、情報ソースを調べてみる。正しそうなら、その回答を受け入れる。
そんな、使い方になってしまいました。

私は、ソフトウェア開発を行っていますが、単調なロジックやコーディングや、設計や要件整理といった上流工程の作業ですら、ChatGPTに手伝ってもらったりします。
もちろん、ある程度内容をぼかして、実態そのままではないような、配慮は行っています。

人との対話という意味では、もう十分に人との対話も行えます。
「まだまだ」とか「正しくないことを回答することもある」という意見はありますが、人間でも正しくないことを答えることもあります。話しがかみ合わないこともあります。
それも含めて、もう十分使えるレベルなのだと思います。

音声認識や音声発話もAIを使い、本当の人のように話したり、歌ったりすることもできる製品がリリースされています。
ロボットにおいても、大阪大学の石黒先生が作られているアンドロイド技術も十分なレベルだと思います。
人型でなくても、ボストンダイナミックスの2足歩行や4足歩行のロボットも、いいですね。
完全自動運転車の開発もかなり進んできています。

既に、身近なところで、未来が既に始まっているように思うのです。

EXPO 2025までの500日の間に、実証実験や製品やサービスがどんどんリリースされてくることだと思います。
そして、EXPO 2025が開幕したとき、その展示は、未来ではなく、現在そのもの、もしかしたら、2020年頃に想い描いていた未来で、既に、過去になっているのかもしれません。

シンギュラリティは既に起こっているのかも

シンギュラリティ(Singularity)は、技術的特異のことで、AIが人間の知性を大幅に凌駕する転換点や、それにより起こる社会や生活の変化を示す概念です。

まだまだ、そこには至っていないと考えられているようですが、この1年の変化は、その1年前のGPT2からGPT3へのアップデートが起点ではないかと自分勝手に思っています。
それを起点に、ChatGPTをはじめ、LLMをはじめとした、生成系AIの利用が特別な技術を持った人だけでなく、一般の人でも利用できるようになったことこそ、シンギュラリティではないかと思っています。

本当のところは、2030年とか、もっと先に振り返ると、「まだまだですね」なのか「あの時がそうだったのかも」という話になれば、面白いですね。
その頃を生きていた人として、歴史の証人みたいな感じで、話ができれば面白いことです。

その話が書ける頃まで、TanaKafeWorksを続けられているようにしたいものです。