動画コンテンツの作り方-動画でマニュアルを作る編
会社などで業務を円滑に行うために、マニュアルを作ることは、とても有効な伝え方です。
従来ならば、文書や図などを駆使した資料が一般的でした。
今では、動画作成のハードルも下がり、スマホさえあれば、簡単に、動画を撮影したりして、少し編集するだけで、実際の操作を含めた流れを動画によるマニュアルを作ることもできるようになりました。
ここでは、動画マニュアルを作る手順をご紹介しましょう。
- 動画によるマニュアルを作るには、何はともあれ、マニュアルにしたい対象の動画を撮影する必要があります。
いつも使っているスマホなどで撮影した映像を使い動画マニュアルを作成することができますし、パソコンの操作を動画で説明するような動画マニュアルも作成できます。
どのような種類の動画マニュアルを作るにしても、素材(マニュアルに使う動画、説明のための情報)を準備し、それらの情報を動画編集ツールを使い、1つの動画に仕上げることになります。
無料のツールを駆使して作ることもできますが、やはり色々なことができるツールを組み合わせることは、ハードルも高くなります。そこで、私がお勧めするのは、初心者でも簡単に動画コンテンツを作成できる有料のソフトウェアを使用することで、学習する時間を買うというスタンスです。
私は、CyberlinkのPower Directorというツールをお勧めします。
Power Directorには、買い切り型の製品と、Power Director 365というサブスクリプション型の製品があります。
動画編集には、素材の利用に対しても権利関係が気になるところですが、Power Director 365であれば、YouTubeでの配信に限定すれば、利用可能な素材も提供されています。
さらに、ビジネス用途と個人向けなど利用ケースに合わせた製品もそろっています。
合わせて、Power Directorには、Screen Recoder機能があり、PC画面全体を録画したり、特定のウィンドウを録画したり、デスクトップ画面の特定の領域を録画したりと、PC操作マニュアルを作成するときに役立つ機能も提供されています。
この紹介では、iPhoneを使って撮影した動画と、PC操作を記録した動画を使い、一つの動画マニュアルを作成する手順を、流れを追いながら、紹介することにします。
動画マニュアルを単なる映像だけで構成する場合もありますが、やはり、音声で説明すると、より分かりやすくなります。
しかし、アナウンサーのようなきれいな発音には自信もないし、滑らかに説明するのも、なかなか難しかったりしますし、なんといっても恥ずかしいというハードルがあります。私は、将にこの恥ずかしいが一番のハードルでした。
そんな時に、AIを使った、文章読み上げという仕組みを使うことです。
Text to Speechと呼ばれる機能で、VOICEVOXというフリーソフトを使うことで簡単に実現できますが、生成された音声ファイルには、声の主の権利があるので、公開に関する条件はしっかり確認することが必要です。
私は、VOICEPEAKという商用利用可能な、ソフトを使用しています。
これを使うと、説明したいことを、口語調で、文章をかいていきましょう。これことが、脚本になります。
この脚本を書くことで、撮影するどうがも、より具体的になり、最終的には、脚本を発話させながら、それに合わせて、動画を撮影すると、音声と映像が一緒に撮影できます。
動画マニュアルの脚本を作りましょう
マニュアルを作るときに、説明する流れの脚本をざっと作りましょう。
といっても、難しく考えることはありません。
説明したいことを、ゆっくり文章に起こすだけです。
特にPC操作の動画マニュアルの場合は、この脚本を作ることが、動画マニュアルの出来を決めるといっても過言ではありませんので、是非、脚本にトライしてください。
スマホで現場の操作や状況を動画マニュアルにする場合は、脚本は、ざっくりとした、流れを記す程度で、十分です。
理由は、PC操作とは違い、いろいろな操作や状況変化を、脚本に合わせるというより、事象に合わせてナレーションを加える、ドキュメンタリー番組の制作がイメージしやすいと思います。
スマホで動画を採取して動画マニュアル素材採取
動画を撮影できるカメラがあるいは、Videoカメラで、大まかに考えた脚本に合わせて撮影しましょう。
撮影に際しては、映像サイズは、最終的に憑依させるサイズより大きいサイズでろくがしましょう。
動画マニュアルが、例えば、1280×720なら1280×720より大きいサイズで録画します。
録画するときは、画角に対して、できるだけ大きくなりように対象を録画し、手振れを少なくするようにします。
ポイントをまとめると、次のようなことを注意して動画を撮影します。
- 動画マニュアルの映像サイズより大きいサイズで撮影する
- 撮影対象が、画面全体になるように大きく撮影する
- 撮影時の対象を明るくすること
- 手振れに気を付けること
- 撮影対象の操作を説明しながら撮影する
撮影後、撮影した動画を、Power DirectorのインストールされたPCにコピーしておきます。
パソコン操作を動画マニュアルを作る
説明を行うアプリケーションを起動し、説明を行う直前の状態にしておきます。
Power Directorをインストールしておくと、”Cyberlink Screen Recorder”がインストールされているので、これを起動します。
Screen Recorderのウィンドウの[録画]タブに、録画対象を指定するボタンが並んでいます。
[全画面]/[ゲーム]/[アプリ画面に合わせる]/[カスタム]/[デバイス]の各ボタンが並んでいます。通常は、[アプリ画面に合わせる]を選択します。アプリの起動手順などをマニュアルに含めるには、[全画面]を選択することで、起動のための操作を録画することができます。
お勧め:起動時の操作と、アプリが起動した以降は、分けて録画し、Power Directorでの動画編集で、合成することがよいでしょう。
動画の解像度を[1080p]/[720p]/[480p]から選択しましょう。
お勧め:アプリケーションがCADのような高精細でないと説明に使えないような場合は、1080p(1920×1080)を選択する必要がありますが、それほど高精細でなくてもよい場合、720p(1280×720:、縦横比16:9)とか、480p(640×470、縦横比4:3)を選択するのがよいでしょう。最近は、16:9が主流なので、720pをお勧めします。
フレームレートは、15fps~120fpsと選択の幅が広いですが、動きの激しいアプリケーションでは、大きい値にする必要がありますが、それほど動きがない場合や、説明にアプリケーションの動きが影響しない場合は、小さい値がよいでしょう。
お勧め:フレームレートを大きくすると、その分動画サイズも大きくなるため、一般的には、30fpsもあれば、映像のかくかくした印象は少なくなります。
マウスクリックは、操作説明時にマウスクリックを示したい場合に”あり”を選択します。
準備ができたら、[REC]ボタンを押して、録画を開始し、アプリケーションを操作します。
操作するときは、操作を説明しながら、ゆっくりと操作します。
途中で操作を間違えても、その間違いは、動画編集でカットできますので、戻って、操作を続けていきましょう。
説明すべき手順が全て終了するか、区切りのところで、録画を停止し、動画ファイルを保存します。
説明に必要な動画を全て録画できたら、Power DirectorのPCへファイルをコピーします。
動画マニュアルの編集
いよいよ、動画マニュアルにまとめる作業を行います。
スマホで撮影した動画や、PC操作の動画がそろったので、その動画を、動の順番に説明するのか、あるは、一つ一つで独立した動画マニュアルに仕上げるのか、方針を決めましょう。
動画マニュアルの方針が決まれば、1つの動画マニュアルに含める動画を軸に、その動画のポイントを、タイムラインに並べていきます。ここからは、Power Directorでの作成となります。
PowerDirectorの動画制作は、製品紹介動画を参考にしてください。
私の場合は、音声をタイムライン上に並べて、音声に合わせて、動画を別トラックに配置します。
最後に、アノテーションを挿入するという流れで、制作しています。
実際に作成した動画は、TanaKafeWorksサイト内にリンクを掲載していますので、参考にしてみてください。