メタバースの本質とは…
「2022年は、メタバースがもっと広がるのか…?」 なんて思っていましたが、盛り上がりが小さかったように思います。
Meta社のQuest2の値上げ、Microsoft社のHoloLens3開発中止や、米国のGoogle/Amazon/Meta/Microsoftの大量解雇など、メタバースを牽引しそうな企業やサービスに暗雲が立ち込めてきたような印象があります。
1年以上、Meta社 Horizon Workroomsを使って、ディスカッションを続けたり、プライベートなイベントを開催したりしてきましたが、自分自身でも「メタバースの本質が何か?」という根本的な理解ができたとは言えません。
そのようなときに、「メタバースの本質」について、ディスカッションする機会があり、自分なりに考えてみました。
メタバースの本質は空間という見方
メタバースの本質は、「空間」だという意見を聞きました。
VRベースで最も盛んに活動が行われている分野にゲームがあります。
ゲームは、ファンタジーだそうで、現実世界とは直接的なリレーションはないコンテンツと捉えられるそうです。
ポケモンGoのように、AR(拡張現実)ベースのゲームはリアル世界とのリレーションも重要な要素ですが、それは、VRゲームとは少しちがうのかもしれません。
メタバースは、まだ完成形のものは無いと言われていますが、メタバースになるであろうアプリケーションは、「空間を互いに共有」するコンテンツが、メタバースに近いような感じで捉えられているように思います。
確かに、ZoomやTeamsとは違い、同じ空間での没入感のなかでのコミュニケーションを感じることができます。
その意味では、「メタバースの本質は空間である」というのは、なかなか的を得た表現だと思います。
その特徴的な行動の一つで、会議やイベントの終了で、Zoom/Teamsでは、切断ボタンを押して、さっさと終わってしまいますが、Horizon Workroomsでイベントの終わりでは、本当に会場を去るときみたいに、近くの人に、一声かけて出ていくという行動に象徴されます。黙って部屋を出るのは、リアルなか世界でも行いません。
つまり、空間を共有しているという認識がある関係ができるということなのでしょう。
空間の存在が全てなでしょうか
では、メタバースに人はなぜ集まろうとするのでしょうか?
まだ、本当のメタバースが存在していないというなかで、それに近いと言われる、VRCHATを例に考えてみましょう。
VRCHATに集まる人たちは、何を求めて、そこに集まるのでしょうか?
空間があるだけで、人は集まったりしません。
そこには、集まりたくなる人の存在があってこそ、人は集まるのだと思います。
それは、メタバースだけに限らず、SNSをはじめ、リアルな飲み屋、同好会、などなど…
そこに集まる人は、他人から認められるということを欲していることなのだろうと思います。
そうです。ゲームでは、ゲームの中で認められることはなく、ゲームの外側のリアルの世界の人に、認められるからゲームを楽しめるのかもしれないのです。
空間の存在ではなく、そこに誰がいるのか、それこそが人が集まる理由だと思います。
メタバースに求められるもの
メタバースは、VRだけでなく、ブラウザのような2Dでも、音声だけでも、映像だけでも、あるいは、チャットでもよいのかもしれません。
その場所に、誰がいるのか、その誰かは誰でもよいわけでもなく、必要なときに必要な相手のいる場所に集まれる、そんな空間を飛び回れることが必要なのだと思います。
- メタバースの空間(ワールド)のコンセプトが重要
ワールドの中では、必要な機能は何でしょう
- 音声的臨場感
- アバターによる身振り手振りのコミュニケーション
- 顔の表情(アイトラッキング/フェイストラッキング)
- ホワイトボード
- PC画面共有(キーボード/マウス)
- Webページ表示
- カスタムオブジェクト(外部機能連携)
もちろん、他にもあると便利な機能もあります。
これらを提供しているVRコミュニケーションアプリは既にあるでしょう。
もう一つ、人々をマッチングする機能と、ワールド移動を支援する機能だと思います。
みなさんは、メタバースにどんな未来を想像しますか?
是非、このページにコメントしてみてください。