VR空間でPCを使う仕事はどこまでできるのだろうか…

メタバースの話題は、最近めっきり少なくなったように感じる今日この頃ですが、相変わらず、毎週メタバースで情報交換を続けています。
Horizon Workroomsで、「新しいフロンティアを求めて」という集まりを始めてから、かれこれ2年になります。PC画面を共有しながら、会議や講義もできたりして、本当に凄いと思っていました。
具体的には、次のようなことができます。

  • PC画面をVR空間で表示することができる
  • PCの再生音をVR空間で聴くことができる
  • Workrooms内に取り込んだPC画面やPC再生音を他の人にも共有できる
  • PCのマルチスクリーンも取り込むことができる

これなら、PCモニタがなくても、VR空間の中でも仕事がでいると思っていましたが。。。

できないことに気づいていましたが…

以前から、特定の画面は、VR空間内で見ることができないことに気づいていました。
それは、TV番組のような著作権保護された映像部分は、VR空間内に取り込めないということです。

これは、グラフィックカードに依存するのかもしれませんが、WindowsでもMacでも同じような挙動をしているようで、コンテンツによるみたいです。

当時は、そいういうものかと思っていましたが、メタバース空間で仕事がどこまでできるのか?
真剣に考えるようになると、VRではできないことがあり、そうだとすると、そういうコンテンツを見ながらディスカッションできないというのも困ったものだと思います。

しかし、著作権との関係なら、これも致し方ないこととあきらめるしかありませんね。

でも、共有せずに自分がVR空間内で、そのコンテンツを見ることは、著作権に抵触しないでしょうし、それができれば、VR空間内で、ひとまず仕事もできそうな…そう思えるのでした。

何が足りないのでしょう???

Horizon WorkroomsでPC画面/PC再生音をVR空間に取り込むために、どうやっているのでしょうか?

内部を知っているわけでもないですが、動きからだいたい次のように行っているように思います。

  1. PCにキャプチャアプリを実行(デスクトップサイズの調整した画面と、既定の再生デバイスの出力をキャプチャ)
  2. キャプチャしたデータをストリームとしてVRゴーグルで実行中のHorizon Workroomsへ送信
  3. Horizon Workrooms内で映像と音をマッピング
  4. 共有中なら、PCからのストリームをサーバに配信

この画面のキャプチャを行うという行為が、著作権へのガードを行う仕組みに抵触しているのだと思います。

本当の意味での画面共有

PC画面をVRに取り込む方法として、画面をキャプチャする方法だけないのでしょうか?

画面をリモートに送る方法として、Windowsの場合なら、Remote Desktop Protocolがあります。
このクライアントを、VR空間内で稼働できれば、Windows PCの実行画面は、1つだけとなり、著作権抵触問題はありません。
もちろん、その画面を多人数で共有した場合は、その限りではありませんが、少なくとも、PCを使用する人が、VR空間内にいるとするなら、著作権問題には抵触しないと思います。

もう一つの方法として、RealVNCのような方式で画面を共有する方法もあります。
この方法で、私が気になっている問題が発生しないかどうかは、未確認なのですが、こういう方法も可能性として考えられます。もしかしたら、現状の画面キャプチャと同じ方法かもしれません。

PC画面をVRで利用するアプリあれこれ…

Horizon Workrooms以外にも、PCをVR空間に取り込んで利用するアプリはいくつもあります。
例えば、次のようなアプリです。

  • Horizon Workrooms
  • Virtual Desktop
  • Immersed
  • Bigscreen

これらは、私が確認する範囲で、どれも同様に、キャプチャできないコンテンツがありました。

今後の期待…

VR空間で仕事ができると便利だと思います。
そのために、どのようなコンテンツでも、PCで表示できているものは、取り込めるようになってほしいと考えます。

VRに取り込んだコンテンツの共有が、著作権に何らかの問題があるなら、コンテンツは、それぞれのゴーグルで直接再生し、その再生の同期する仕組みなどをつくれないでしょうか。

この課題のクリアすることが、VR内で仕事を行う上で重要になると思います。

もう一つのアプローチとして、Apple Vision Proののように、VRゴーグル自身が、PCとして動作するという考え方です。
この場合は、PCをキャプチャする必要もありません。
ただ、自分が見ているコンテンツを配信して、他の人が見ることには、どういう制約があるのか、Appleの使用上の注意事項などを確認してみる必要があります。

それは、Appleに限らず、TeamsやZoomなどで、画面を共有する場合と同じなので、既に制約の有無などは明確になっているかもしれませんので、また、調べてみたいと思います。

今回は、メタバース空間での仕事をキーワードに、考えてみました。
みなさんは、VR空間で仕事をするときに、何が必要だと思いますか?